【2024年 香港のお年玉(ライシー)事情】マナーや金額相場をご紹介

Laisee, red packet 生活
Red envelope in chinese new year festival celebration accessories

香港、そして中華圏の多くは、2024年は2月10日(土)から旧暦上の新年となります。香港では、新年の挨拶に「利是(ライシー)」と呼ばれる、日本で言うところのいわゆる「お年玉」を配ります。日本のお年玉とは少し違う面がありますのでいざその場になると困ることも。

ここでは、以下の点について詳しくお伝えしたいと思います

  • ライシーとは何か?
  • ライシーの準備はどうする?
  • いくらぐらい渡すのが相場か?
  • 誰に、いつ、どのように渡すのが良いのか?
  • 中国本土との違いはあるの?

私は香港に、北京から移動してきたので、本土の「紅包(ホンバオ)」とも様子が違うので、初めは少し戸惑いました。まして日本から来られる方にとっては驚きが大きいはず。ぜひこの記事を見ていただいて、事前予習して、マナーに適ったライシーで好感度をあげましょう。

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ライシーとは何か

利是とかいて、広東語でライシーと発音します。英語ではLaiseeもしくはRed Pocketです。日本でいう「お年玉」にあたり、中華圏でいう春節の時期に配る新年のお祝い・ご挨拶になります

ライシーの準備はどうする?

まずは、利是封(ライシーフォン)と呼ばれる赤や金のポチ袋を用意

縁起のいい色である赤や金のポチ袋が、1月ごろから街の至るところに出回るようになります。袋の上にはまたまた縁起のいい「」や「如意吉祥」などの文字が金色で印字されます。探さなくても、本当に至る所にありますので、気に入ったデザインのものを選ぶのも楽しいかと思います

また、春節の前になれば、企業のプロモーションの一環で、社名入りの袋を配る事も多いです。私が勤める会社にも取引のある銀行さんが大量に真っ赤な袋を置いていくので、基本そこからもらっています

必要な枚数は、それぞれの職場や環境によって変わると思いますが、袋は多めに用意しておくといいと思います。春節以外にも友人などにお祝い事があれば、サッと渡すのに使えますので、カバンに2、3忍ばせておくくらいでちょうど良いです。具体的な枚数は以下のトピックを参考にしてみてください

また、後半に詳しく触れますが、既婚者で夫婦でお世話になっている相手には2枚渡すのが慣わしです。そうしたことからも袋は多めに必要になる事もあるので余裕を持って確保するといいでしょう

なお、この袋が大量に出回りすぎるのか、環境に配慮して袋をリサイクル、リユースすることが推奨されています。私の住むマンションでも回収ボックスが設置されるようです

Red envelope with Chinese symbols on light background. New Year celebration

新札を用意しましょう

これは日本でも同じですが、新年の縁起のいいものですのでぜひ新札を用意しておきたいです

1月下旬から、銀行でも新札交換サービスを受け付けてくれます。ただ、これが非常に枠が限られているので、長蛇の列に並んで窓口で新券と交換することになると思います

一部のATMではLaiseeとして20ドル、50ドルのパッケージで新札相当な綺麗めの札も引き出せるようです(これは経験なし)

なお、2月にも入ると銀行でも新札がなくなりますので、計画的に早めに行きましょう。HSBCではオンラインバンキングで事前にライシーパックの予約を受付けています。こちらもすぐになくなりますのでお早めに。

実は今年、我が家はタイミングを逃し、2月に入り窓口に行った時にはすでに新札はなく、代わりにライシーに使える綺麗な中古紙幣に変えてくれました。ばら撒く用には、これでも十分かなとも思います。

なお、当然ながら相当量の新札が毎年必要になるので、政府もこの綺麗な中古札を推奨しています。それもあり、ボロボロでなければ、こうしたお札でも一定の理解が得られるようになってきている感があります

いくら渡すのが相場か?

昔は10ドル札を配ると言うこともあったようですが、最近は減ってきているようです。とはいえ間柄次第だと思いますので、一概には無くなったとは思いません。渡さないよりは、絶対に渡したほうがいいので、迷ったら10ドルでも渡してみましょう。でもコインはNGです。

相場については、参考になる情報がありました

・独身の弟・妹(自分が既婚の場合):200~1,000香港ドル
・自分の子供:100~500香港ドル
・独身の年下のいとこや親戚:50~100香港ドル
・親しい友人の子供:40(20×2)~100香港ドル
・ホームヘルパー:100~300香港ドル
・家庭教師:100香港ドル
・サービススタッフ:50~100香港ドル
・その他:20香港ドル

香港BS

その他では職場ですが、直属の部下が少ない場合は100香港ドル、職場全体に渡すような相手が多い場合は50ドルを前後に周囲の方や前任者に聞きながら相場を探るのがよろしいかと思います。社長や大企業の部長さんであれば、100ドル以上が一般的となります

あとは、マンションの管理人さん・守衛さんへも20〜50ドル、掃除のおばさんへも20ドルほど渡します。この時期だけは、ここぞとばかりに愛想良くなりますが、新年ですし気持ちよく渡してあげましょう。

新年にレストランを使う場合にも、店員さんにさりげなく渡す事もありますが、これは時と場合によって決めれば良いと思います。10〜20ドル程度でしょうが、よくいく店であればぜひ積極的に渡して今後の関係構築にも繋げます。

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誰に、いつ、どのように渡すのが良いのか?

誰に渡すの?

基本的には「お世話になっている人みんなに渡す」としておけば間違いないですが、その範囲は日本人の常識で想像する範囲より広いです。

マンションの管理人や清掃スタッフ、ヘルパーさん、学校のバス運転手やバスマザーさん、習い事の先生や受付スタッフにも渡します。ただ、外国人の方に同じく外国人の日本人が渡さないことはよくあります。

また、独身者が既婚者に渡すことも基本ありません(代わりに子供に渡してくれるということはあります)。

既婚者は渡す側で、独身者が受け取る側という構図です。(年齢に関係なく)独身の方には渡して差し支えありません。一方で夫婦で独身の友人と知り合いの場合、それぞれからという意味合いで2つ渡すのも独特なマナーです。

また、目上の方や立場が上の方には基本的に失礼にあたるため渡しません。それでも渡す場合には「お子さんに渡してください」と渡すことは可能です

職場は、部下にあたる人に渡すとともに、隣のお世話になっている部門やお取引先の担当者にも渡すのもいいです。無理に渡しに行かなくてもいいですが、訪問があれば検討しましょう

長期連休で席にいないなどの理由がなければ、誰かに渡して、誰かに渡していないという状況は避けましょう。香港人は金に関してはシビアな感覚を持っており、裏ではいろんな情報が繋がっていますから

いつ渡すの?

まずはマンションの管理人さんや清掃スタッフさんは、春節初日〜はじめて会うタイミングで渡します。管理人さんも複数人いる場合、翌日や翌々日の担当者さんへもお渡しします

職場の方には、春節連休後の初日の朝に渡してしまいましょう。新年の挨拶のようなイメージです

どのように渡せばいいの?

細かいマナーはあまり気にしなくていいですが、笑顔で明るく新年を祝う一言を添えて渡せばOKです

広東語で新年快楽(サンニンファイロッ)」、「恭喜發財(ゴンヘイファッチョイ)」というと新年早々 一気にローカル間での受けが良くなること間違いなし

両手で渡したほうが丁寧ですが、片手で渡しても特に気にしていません。もし頂くときには両手で受け取りましょう

先ほども触れましたが、夫婦で関係のある人には2枚渡すのが一般的です。既婚者から独身者へも2枚渡すことが多いですが、この辺りは関係によって一概に言い切れないところです。なお職場では一律1枚で問題ありません。

中国本土との違いはあるのか?

中国本土は、ここ数年でWeChat内で抽選付きの紅包機能があったり、現金を使わないことも増えました。でもいまだにこの時期は現金が出回ります。現金に触れられる唯一の機会と言ってもいいくらいです。でも、普段は使う機会がないので、しばらくすると「この現金、どこで使えるんだ、、、」となります

金額では、本土の方が相手一人あたりの金額は小さい傾向にあります。また、従業員の多い職場では、関係性の薄い社員でももらいにきて行列になったりするので、こちらも金額を分けて「誰あなた?」的な人には少ない金額を渡す事も多々あります

最後に

日本人だから渡さないという方もいらっしゃいますが、香港人にとって楽しみにしている行事・文化なので、ぜひ前向きに参加した方が、一緒に楽しめると思います。お金は使ってなんぼですからね!

Traditional Chinese tea with red envelopes and blooming plum branches on dark background with space for text
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