香港は比較的に歴史が浅い地域ではありますが、中国とイギリス植民地時代の影響が絡み合って残り、その後も、中国返還後も50年間、1国2制度が50年保証された特別な地域であるため、本土とも文化的に大きく異なります
今回の記事では、そのような香港の中で歴史的な建築物に焦点を当ててみました
植民地時代の建物はその後の戦争や、戦後の開発の中で取り壊されたりするなどして、その数は多くありません
しかし、今でも当時の雰囲気のまま残っている建造物もあり、そこから当時の香港を垣間見ることができます
ここでは代表的な建築物に絞ってみましたが、この他にも政府認定を受けた建物がありますので、さらに関心のある方は、こちらの記事でざっくりとイメージを掴んだ後に、そちらもご覧いただくとよろしいかと思います
それでは最後までご覧ください
The Peninsula ザ・ペニンシュラ香港 【尖沙咀】

東洋の貴婦人と呼ばれる香港随一の格式を持つホテル ザ・ペニンシュラ(香港半島酒店)はコロニアルスタイルで1928年に創業されました
尖沙咀のフェリーターミナル、今でも時計台が残っているかつての九広鉄道の終点駅(今はない)の重なるベストロケーションに立ち、当時から外国の要人たちを迎えるために建てられました
手前の6階建ての建物が創業当時からある本館、その後ろに聳えるペニンシュラタワーは、1994年に建ったものです
Hong Kong Court of Final Appeal 香港終審法院【中環】
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香港の中心部である中環にあるこの建物は、現在も終審法院(旧最高裁)として使用されています
1912年に完成し、中央のドームとコロニアル様式の外観が特徴です
中央のドームには、正義の女神テミスが、その象徴である天秤と剣を持って聳えています
周囲を囲むイオニア式の円柱が特に目を惹き、周囲の金融機関の近代的なビル群と対照的にかつての香港の一面を今に残してくれています
大館 Tai Kwun 【中環】

香港の中心部 中環(セントラル)のソーホー地区の中心ある広大な敷地にあるのは、香港の法律、司法、刑事制度の歴史を現代に伝える歴史遺産です
旧中央警察署・中央裁判所、ビクトリア監獄を含む16の歴史的建造物を回収して、歴史とアートを融合した施設に生まれ変わっています
今でも当時の監獄の様子を見ることができるので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか
The Foreign Correspondents’ club 外国人記者クラブ【中環】

通称FCCと呼ばれる外国人記者クラブも、イギリス植民地時代の建築様式を今に伝える建造物です
かつては冷蔵倉庫として使われていたことから、周囲にIce Houseの名前が残っています
1982年にFCCはこの建物に移転し、以降、ジャーナリスト、外交官などの交流の場として使われてきました
包帯を巻いたようなデザインが特徴的
Western Market【上環】

1906年に完成した特徴的な赤煉瓦造りの建物で、この辺り一体でも最も古い建物の一つです
エドワード朝様式の建物に、現在は1991年にリニューアルされた後に布地や衣類を扱う小売店が所狭しと入っています
アーチ型の入り口や窓が優しい雰囲気を出しており、内部もリニューアルされたとはいえ、いい感じの歴史観を感じさせる雰囲気を残しており、大変居心地のいい空間が広がっています